「ニュー コート・ダジュールプロジェクト」座談会

PROJECT TALK

グループ間シナジーから新たな可能性

2023年7月、これまでにない新しいコート・ダジュールが誕生しました。
カラオケだけではなく、卓球、レトロゲーム、DJブースといったコンテンツが並び、
地産地消の素材でつくったオリジナルフードを提供しています。
この店舗にはどんな想いが込められ、何を生み出していくのか、2名のプロジェクトメンバーに聞きました。

T.H
2018年入社
コート・ダジュール
事業戦略推進室
T.S
2011年入社
コート・ダジュール
事業戦略推進室
マネジャー
SESSION 01

海外に学ぶ、新しい姿とは

T.H
ニューコート・ダジュールプロジェクトは、どのようなはじまりだったんですか?
T.S
実は発案はAOKIホールディングスの上層部からだったんだよ。コロナ禍で業績が下がってしまったところで、新しい価値を生み出せる店舗をということで、20年以上続いている神奈川県厚木市にある厚木林店が選ばれた。それで、T.Hさんには、オペレーションをつくってもらう役割で参加してもらったんだ。
T.H
AOKIグループの各店舗が集まっていることも、この店舗が選ばれた理由だったんですよね。
T.S
洋服のAOKI、快活CLUB、FiT24があり、それぞれで相互シナジーを起こせないかという狙いもあった。そこから、じゃあ、コート・ダジュールではどういうことができるのかということを、AOKIホールディングスの上層部を含めて検討していくことになったんだよ。
T.H
ニューコート・ダジュール厚木林店には、カラオケ以外のコンテンツを数多く入れましたが、そもそもなぜそういう発想になったのでしょうか?
T.S
ヒントは海外にあったらしいよ。上層部が海外視察に行った際、飲食をしながらエンターテイメント、ゲーム、アミューズメントを楽しむという風習があることを知って、これは日本でも取り入れられると考えた。実際に私も面白い企画だと思ったし、コロナ禍で落ち込んだ業績のてこ入れにもなると思ったね。
T.H
「より地域に密着した、エンターテイメントとコミュニティを提供する場所」というコンセプトがぴったりですよね。ただ、私としては、まったくの新事業だったのでワクワクはありながらも、オペレーションをつくっていく上での不安も感じていました。
SESSION 02

既存、新規、どちらのお客様にも受け入れられるものを

T.H
はじめに14名のプロジェクトチーム全員で行った、市場調査はとても印象に残っています。
T.S
飲食をしながらのエンターテイメントって何があるかを各々が考えて持ちよったよね。例えば、熱海に行って温泉に入り、その中にあるゲームだとか卓球って楽しそうだ。都心では飲みながらダーツしている。そうやって、各自が目で見てきたことを報告し合ったのは楽しい一幕だったね。
T.H
「実際に自分の目で見る」というのが、快活フロンティアらしいですよね。私も、普段の生活の中で「どういった雰囲気だったら長く滞在したくなるんだろう」と意識しながら、色々な場所を見るようにしていました。それまでは、バックオフィスの部署にいたので、新鮮で楽しかったです。
T.S
ただ、既存のお客様と新規のお客様で、求めていることは違うのではという意見が出てからは、コンテンツの選定が難しくなったと思う。既存のお客様にとっては大きな変化は受け入れがたいし、新規のお客様からすると目新しくなければ面白くないからね。
T.H
そのバランスを考えることは、確かに難しかったです。しかし、AOKIホールディングスの上層部の方と意見を交わす際、言いたいことお互いに言い合う雰囲気だったのには驚きました。
T.S
それが、当グループのいいところだと思うよ。遠慮し合っていたらいいものはつくれないからね。でも、最初の私たちは頭が堅かったな。コスト面を意識しすぎて、快活CLUBにあるようなコンテンツを考えてしまっていたからね。
T.H
AOKIホールディングスの上層部の方に提案したら、「それだと新しい価値は生み出せない」ということで様々な意見をもらって練り直すことにしたんですよね。
T.S
そこで、私たちにはない発想からの意見をもらえて、コンテンツ選定は一気に加速した。新しい意見が追い風になったことを考えると、グループ内にある違う視点を取り込めるのは大きな強みだと感じだよ。
SESSION 03

まずは、利用のハードルを下げるという選択

T.H
T.Sさんは、このプロジェクトでの一番ハードルって何でしたか?
T.S
「カラオケ」にこだわってしまっていた点だね。どうしても、「カラオケをしに来店したお客様に新しい楽しみを」という視点になってしまっていたから、視野が狭くなっていた。でも、そうではなく、カラオケじゃない理由でも遊んでいただけるという視点に変わってからは、頭の中のモヤモヤが晴れたよ。
T.H
そして、「コミュニティを提供する場所」であるならば、40〜50代のアクティブシニアの方もターゲットになると決まったんですよね。だから、レトロっぽい看板を設置して、DJブースでは昭和の歌謡曲を流したり、レトロなゲームを置いたり、昔の温泉のように卓球を置いたりと次々にコンテンツが決まっていきました。
T.S
若い世代の方にとっては、知らない昭和は新しく感じるしね。いいコンテンツが選定できたと思うよ。一方でT.Hさんはどんなことにハードルを感じた?
T.H
やはり私はオペレーションの部分ですね。新コンテンツができることで、受付ではカラオケではない選択肢もご提案しなければなりません。また、ルールも必要でした。新しいコンテンツはカラオケと併用していいのか、レトロゲームは料金をいただくのか、卓球をやるならどれくらいの時間にするのか、決めるべきことが山ほどありましたし、前例がないので何が正しいのかも分からない状態でしたから。
T.S
そうだよね。でも、一番は利用のハードルを除外することと考えていったんだよね。
T.H
はい。ですので、とてもシンプルな仕組みにしました。カラオケを利用されている方は、新コンテンツエリアを自由に使える。そうでないお客様は、何か一つ飲食をご注文いただいたら、3時間新コンテンツエリアを自由に使える。採算を取るのは難しいかもと思いましたが、ハードルを下げるという意味では、いい設定になったと思います。
SESSION 04

手を取り合って取り組むからこそ

T.H
今回のプロジェクトでは、「チームでやる」という経験も学びになりました。企画の部分は皆で一緒にやりましたが、やることが決まった後は、それぞれが専門領域で力を発揮する。その中でも、助け合いながら、同じ目標を目指して進めていく。その全体像がよく分かりました。
T.S
内装も自分たちでやったことは、思い出だよね。T.Hさんの言う通り、こういったプロジェクトを進めていく上では、チーム力が欠かせない。だからこそ私は、皆と意識してコミュニケーションを多く取るようにしていたよ。
T.H
確かに定期的なミーティングがあり、何かあればすぐにweb会議を開いたリ、チーム内でコミュニケーションを取る機会は多かったように思います。
T.S
あとは、気持ちを一つにすることを意識していたよ。そして、そうやってできあがったニューコート・ダジュールは、お客様に新しい利用シーンを提供できるものになったと思う。カラオケだけではない価値をつくりだせる糸口になったんじゃないかな。
T.H
私もそう思います。手応えありですよね。
T.S
また、AOKIグループ内での共創ができたことも大きかった。これでグループ間シナジーの前例ができたから、今後はもっと別の共創が生まれていくと思うよ。例えば、フィットネスとスーツなんかは、もしかしたら相性がいいかも。今回で言えば、ニューコート・ダジュールの制服は、AOKIグループのアパレル事業の会社につくってもらったしね。
T.H
ジムに通うビジネスパーソンは多いですもんね。私はこのプロジェクトで自分で考えた意見を発言できるようになったことが、自身の成長につながったと思います。今後もこの経験を生かし、よりよくなるような意見を伝え、それを実行できるようになっていきたいです。
T.S
そうやって若手が成長できる機会にもなってよかったよ。でも、コート・ダジュールの可能性ははじまったばかり。今後も、お客様に新しい驚きを提供できるように頑張っていきたいね。